思い立ったが吉日って事で、プロローグ的なものを置いておきます。

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そこは、ただ暗かった。

闇とは違う、だがしかし全て黒で塗りつぶされている、そんな空間。

そこに、ただ意識だけがあった。

ここがどこなのか、そして自分が何者なのかすら把握できていない、
しかし、そこにはっきりと存在する。

そして――


これは今までも何度か経験した感覚だった。


そして、意識の中に―これもまた何度か経験した―直感が囁きかける。

―また、新しい始まりが近いことを。

更に直感が囁く。―今度はもう後がないだろうということを。

微かに焦りが混ざる。が同時に安堵も感じていた。

どう転んでも、やっと求めていた物が手に入る。
そして、なぜだかはわからないが、そう確信している。

そんな感覚が、意識を安堵させていく。


と、

突如、意識の端の方から、徐々にではあるが黒が眩い白へと変わっていく。

これもなんであるかわかる。

―もう目覚めの時であると。

どんどん全てが白へと変換されていく。


それじゃ―



「もう起きようかな…――」